仕事復帰の際の悩みのひとつに、“職場関係”が挙げられます。もしも子どもが病気になって、お迎えに行くことになったら、同僚に残った仕事をお願いしないといけないかもしれません。

ままのわの読者の方からも、こんな投稿がありました。

復職前の職場は、納期があり、納期間近は、残業マストでした。
復職後は、そういう働き方はできないことは、上司にも伝えており、理解してもらっています。
とはいえ、残業しないで帰るとか、急な休みなどは同僚にいい顔をされないだろうなと思います。
でも、保育園に入るとこどもが病気になって仕事を休みがちになるという話をよく聞きます。
こどもの病気などで、急に休まなければならないとき、仕事をお願いしなければならないときなど、どうお願いなどをすればまわりのひとが嫌な気持ちにならないでしょうか。

そこで、今回は育休後コンサルタントとして、企業や自治体へ数多くのセミナーなど多岐にわたり活動している山口理栄さんに、会社での立ち振る舞い方について伺いました。

保育園からの呼び出しがある前提の働き方をする

まず、“子どもは復帰後の1年目に約20~30日ほど熱を出す”といわれていると話す山口さん。

「頻繁に熱を出すことはわかっていても、時期は予期できません。いつ急に呼び出されるかわからないという前提で、仕事を進めていきましょう」

そのためには以下の3つのことを心がけてほしいと山口さんはいいます。

1.リアルタイムの情報共有
2.トラブルの連絡は即時共有
3.自分の仕事をマニュアル化しておく

1の情報共有については、チーム内で仕事の進捗状況が見えるようになるため、何かトラブルが起きてもスムーズに仕事を引き継げるようになります。2については些細なことでも不安に感じたらすぐに共有することで、大きなトラブルが起きそうなときに自分が不在でも、周囲の人が対応しやすくなりますよね。社内だけでなく、外部にも迷惑をかけずに仕事が進められるようになります。

最後に、3のマニュアルを用意しておくことで、慌ただしいときにも素早く引継ぎをして、安心してお迎えに行くことができます。子育て中には自分の代わりに誰かに仕事をしてもらうことを前提として、事前に準備をしておきましょう。

病気になったら夫婦交代で休むような体制作りをする

子どもがよく熱を出すということは、妻ばかりが看病で仕事を休んでいると、あっという間に有給が消化されてしまうことになります。これでは大事な場面で、仕事を休むことができなくなりかねません。

「病気のときは必ず夫婦交代で休めるよう、体制を整えましょう。有給もそうですし、妻側にも仕事があります。夫側の会社にも子どもがいること、病気になってしまった場合は休みを取って看病する旨を伝えればいいんです。夫が多忙で休めない場合には、交代要員の準備をしましょう。実家の家族たちでもいいですし、他にも病児保育や病児保育可能なシッターさんなど、復帰前にあらゆる手立てを考えておきましょう」

ほかにも、子どもに関わるトラブルについては、仕事復帰の前には必ず夫と話し合い、約束をしておくことが大切です。

職場にいるときこそ、コミュニケーションを大事にすること

「職場の人間が嫌な気持ちになっている」。そんな自分の思い込みから、マイナスな方向に物事を考える人も少なくないと山口さんはいいます。

「職場では元気に笑顔で過ごすことを念頭におきましょう。毎日思いつめたような顔をしたり、忙しいからとバタバタ慌てていたりでは、社内の人も遠慮がちになり、距離が遠く感じてしまうかもしれません」

子育ての期間中は余裕をなくしてしまいがちですが、それが原因でコミュニケーション不足に陥りやすくなります。しかし、本当は働くママを応援したいと思っている人は、決して少なくありません。

「ただ、気持ちに余裕がなくなると、情報の報告・共有、仕事を代わってもらったときのお礼などを欠かしてしまう人も少なくありません。そうすると子育てをサポートしてくれる人も、いい気分にはなりませんよね」

忙しそうな雰囲気で、「この大変さを察してほしい」ではNG。態度ではなく、きちんと言葉に出して感謝の気持ちを伝えることで、初めてコミュニケーションを円滑にすることができます。笑顔とコミュニケーションは仕事の基本。初心を忘れず、職場での人間関係の構築に取り組んでいきましょう。

■専門家プロフィール:専門家:山口 理栄 (やまぐち りえ)
育休後コンサルタント®。総合電機メーカーに入社後、ソフトウェア開発部署にてソフトウェアプロダクトの開発、設計、製品企画などに従事。2度育休をとり、部長職まで務める。2006年から2年間、社内の女性活躍推進プロジェクトのリーダーに就任。2010年6月育休後コンサルタントとして独立。企業や官公庁、自治体向けに、育休後職場復帰セミナー、育児中の部下をもつ管理職向けセミナー、ライフイベントを前提としたキャリアデザインセミナーなどを提供している。育休後カフェ®を主宰。


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