育休もそろそろ終わりに近づき、仕事復帰の時期です。しかし、復帰にあたって、「子育てや仕事に追われ、自分の時間がもてるのか」と心配している方も多いのではないでしょうか?

ままのわの読者の方からも、こんな投稿がありました。

私の悩みは復帰後に時間のない中で、
どうやって仕事を覚えるかということです。
育児休暇に入る前は一生懸命仕事をしていて、
割と完璧主義な方でした。
新しい業務に携わったときは、
もう絶対に二度と同じことを聞かないようにしようと、
仕事終わりにカフェに寄り、
ノートをまとめていました。
それでもうまくいかないときはお昼休みを削ったりして、
本当に一生懸命業務を行っていました。
物覚えが悪い事は自分でもわかっていたので、
迷惑をかけないように妊娠前はできていました。

この4月から復帰するのですが、
また新しい業務になり、
双子との生活、仕事、家事など、
全てを自分でやるわけではないですが、
考えるだけでパニックです。

子どもがいるため保育園のお迎えがあり、
勉強する時間もなく、
何とかやりくりして時間を作るしかありません。
もちろん働く親はみんなそうですが、
時間がない中でうまくやれる自信がありません。
復習する時間もない中で業務を覚えられるのか、
子どもの病気で休んで、
果たして休み明けに覚えていられるだろうか。

支離滅裂な文章で大変申し訳ないのですが、よろしくお願いします。



そこで、今回は育休後コンサルタントとして企業や自治体へ数多くのセミナーなど多岐にわたり活動している山口理栄さんに、自分の時間の持ち方についてのアドバイスをいただきました。

母親になったら完璧主義をやめるべき

今回の質問を聞いた山口さんは、開口一番「この方は自分ひとりで(育児・家事を)やらなくてはいけないと思い込んでいるのでは」と話していました。山口さんによると、最近の若い母親は完璧主義の方が多く、そのために育休後に時間に関する悩みを抱えているケースが少なくないといいます。

「完璧主義と書かれていますが、完璧主義では家事・育児をしながら仕事はできません。抜けるところは抜く、家事も最低限でいいんです。まずは手抜きをしてもいい部分を見つけましょう」

家事サービスやシッターを利用する。食洗機や調理家電、お掃除ロボットなどの家電を上手に使いこなすなど。家事に割いていた時間を、どれだけ自分の時間に割けるかを考えるべきだと山口さんは話しています。

とはいえ、家電やシッターなどは「金銭的に負担がかかる」と思っている人もいるかもしれません。これについて、山口さんからはこんなアドバイスをいただきました。

「これは消費ではなく、投資。サービスや家電に頼ることで、将来の自分の時間がどれだけ捻出できるかを考えてほしいです。抵抗感があるという話もよく聞きますが、誰でも初めてのことには抵抗を感じるもの。自分以外の物や人に頼ることによって少しの自由時間、心の余裕を得られるとしたらどうでしょうか。将来の自分のためだと思って、ぜひ検討をしてみてください」

自分の気持ちが少しでも楽になることで、子どもへの接し方も随分変わるとのこと。頼ってもいいポイントを見つけることが、自分の時間を作る鍵となります。

夫婦で協力し合う体制を作る

さらに、山口さんは相談者が双子を育てていることにも注目していました。

「そもそも双子であるなら、夫婦で協力し合わないと育児ができないですよね。夫婦共働きの場合、送り迎えを片方だけが担当するのではなく、交代制にした方がよいでしょう」

例えば、朝の送りは夫、夕方の迎えは妻というように、子どもの世話を分担できるように夫婦間で話し合いたいところ。片方の負担が倍増してしまえば、ストレスの原因になります。

「交代制にすることで、週に一度でも退勤後から1時間程度、自分の時間を作るといったようなことが可能になります。実はこういった自分の時間を作ることが、ストレス解消にもつながるんです」

特に育児に息詰まった場合、「あと〇日で自分の時間が使える日だ」と思えるだけでも、気持ちが楽になるのだとか。どうしても夫が多忙で、子どもの世話を分担できない場合には、ベビーシッター、ファミリーサポート、延長保育などを使ったり、可能な人は親の力を借りたりすることも検討してほしいと話しています。

また、子どもの世話を交代制でどう回すかを検討するために、夫婦で1日のタイムテーブルを作り、時間の可視化をすることも有効だそうです。夫婦の育児問題の大きな原因のひとつが、役割分担に関するルールが明確になっていないこと。“いつ・誰が・何をやるのか”を、仕事復帰前に話し合う時間を設けておくとよいでしょう。

育児中、仕事のペースが落ちてしまうのは当たり前だと思うこと

山口さんはこの相談者が抱えているもう一つの問題として、「どんな職場かは想像でしか話せませんが、体質の厳しい会社なのではないでしょうか」と話しています。

双子を育てるということは、負担も倍増するのは働く前から想像ができること。なので、必ず職場にきちんと双子であること、病気などで迷惑をかけてしまう恐れもあるということを説明することが、職場復帰への第一歩だそうです。

子育てをしていく上で、時間の制約ばかりが気になってしまいますが、ある程度年齢がいけば徐々に手離れしていきます。

「制約ができてしまうことはしかたないことなので、子育て期間中に多少仕事のペースが落ちても焦らないようにしてください。数年でまた元どおりに仕事ができるようになります。また、職場の人の目が気になる気持ちも分かりますが、実は自分が勝手に思い込んでしまっているケースも多分にあります。まずは自分の不安や子どものことなどをきちんと職場に説明をして、理解を得られるようにしてください」

■専門家プロフィール:専門家:山口 理栄 (やまぐち りえ)
育休後コンサルタント®。総合電機メーカーに入社後、ソフトウェア開発部署にてソフトウェアプロダクトの開発、設計、製品企画などに従事。2度育休をとり、部長職まで務める。2006年から2年間、社内の女性活躍推進プロジェクトのリーダーに就任。2010年6月育休後コンサルタントとして独立。企業や官公庁、自治体向けに、育休後職場復帰セミナー、育児中の部下をもつ管理職向けセミナー、ライフイベントを前提としたキャリアデザインセミナーなどを提供している。育休後カフェ®を主宰。


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