毎日の仕事に忙しいと、保育園の先生となかなか話す機会がとれないですよね。保護者会に行きたい、でも仕事が忙しくて……というケースもあるようです。

ままのわの読者からも、こんな質問が届きました。

保育園の先生とのコミュニケーションに悩んでいます。

フルタイムで働いているため、どうしても担任の先生とのコミュニケーションがうまく取れません。

朝は、私の出勤が早いので園へは夫が送って行きます。

保育園の保護者会もなるべく参加しようと思っていますが、どうしても仕事の繁忙期と重なってしまうため参加できないことも多く。
また、保育園の持ち物等の伝達がクラス前のホワイトボードに書かれていることがあり、子どものクラスは2階で、延長保育のクラスは1階のため、確認ができていなくて忘れ物をしてしまうことが続いたりで先生に迷惑をかけてしまっています。
先生は、伝達事項があるときは必ず「お母さんがなかなかいらっしゃらないから…」と頭につけて話をされるそうで。

先生と直接お話しする機会がない場合は、どのようにコミュニケーションを取れば良いのでしょうか?

 

そこで、今回は『子どもがすくすく育つ幼稚園・保育園』(内外出版社・共著)などをご執筆されたジャーナリストで、名寄市立大学特命教授でもある猪熊弘子さんに、「良い保育園・幼稚園の選び方」についてお話を聞きました。

■お父さんにもっと活躍してもらおう

猪熊さんによると、保育園では夕方に子どもをお迎えにいったときに、担任の先生に会えないことはよくあることだそうです。というのも、今は保育時間が長いことから、保育園の先生は細かいシフト制で勤務しているのだとか。例えば午前8時からのシフトであれば、8時間勤務で、休憩を1時間入れたとしても午後5時には勤務終了になります。そのため、保育園では朝と夜の送り迎えのときに、担任の先生に会えないことも普通だと考えた方がよいでしょう。

「このケースではお父さんが朝に子どもを送っているのですから、お父さんがメインで園とコミュニケーションをとる方がスムーズだと思います」と、猪熊さんはアドバイスしています。

■連絡帳がなくなったら手紙を書こう

保育園に子どもを預ける親は、仕事が忙しいことが多いので、先生と毎日面と向かってコミュニケーションをとるのは難しいこともあるでしょう。0〜2歳までは毎日先生とやりとりする連絡帳がありますが、3歳の年少さんになるとなくなる園が多いのだとか。

「ただ、3歳以降もホワイトボードや写真などを使って、個別ではないもののクラスの様子を毎日伝えているはずです。それは注意して見た方が良いですね。それでも不安がある場合には、先生にお手紙を書いてもよいと思いますよ」

手紙を書くというと何だか大げさなようにも思われますが、連絡帳の延長だと考えれば大丈夫とのこと。また、担任の先生ではなく、園長先生に相談してみるのもよいでしょう。平日にどうしても時間を作ることが難しいようなら、事前にアポイントを取り、土曜日に園を訪ねて、園長先生や先生に話を聞くという手段もあります。

「親と保育園の先生とは、子どもを真ん中に置いて、合わせ鏡のように向き合う関係。互いに子育ての仲間だという意識がないと、うまく行きません。不安を抱えたままでいると、不信感も募ってきてしまうかもしれませんよね。まずは先生の立場を尊重しつつ、率直に話をすることが大切です」

フルタイムで働く親、特にお母さんが忙しいことは、園の先生であれば当然承知しているはずです。ただ、コミュニケーション不足が進むと、お互いに誤解してトラブルが生じることもあります。そうした事態を避ける意味でも、自分の方から積極的にコミュニケーションをとっていきたいですね。

猪熊 弘子

 

 

 

 

 

【Profile】
猪熊 弘子(いのくま ひろこ)

ジャーナリスト。北海道名寄市立大学特命教授。お茶の水女子大学大学院 博士後期課程(保育児童学領域)在籍中。一般社団法人 子ども安全計画研究所 代表理事。日本の保育制度、待機児童問題、保育事故等について20年以上にわたり取材・執筆・翻訳。現在は特にイギリスなど海外の保育・教育制度、保育の質、評価について研究。双子を含む4人の子の母。『死を招いた保育』(ひとなる書房)で第49回日本保育学会 日私幼賞・保育学文献賞受賞。最新刊は『子どもがすくすく育つ幼稚園・保育園』 (内外出版社・共著)、『保育園を呼ぶ声が聞こえる』(太田出版・共著)、『子育てという政治』(角川新書)など、著書多数。


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