今まで大人の持ち物しかなかった空間にお世話グッズを置くようになり、子どもは何にでも興味を持って手に取らずにはいられない……。子育ての時期は、どうしても部屋が散らかってしまいますよね。

ままのわの読者の方からも、こんな投稿がありました。

初めまして。
4月から2回目の復職です。
第一子の復職後の際は、家の中がひどかった。。
主人にもため息をつかれ、でも、家を片付ける余裕もなく、「私だって片付ける時間があれば片付けをしたいのに…。」
とすごく嫌な気持ちになっていたのを思い出します。
今回は、2人の育児をしながらなので、更に時間がないことが考えられます。

時間がないときに「ここを気をつけておくといい」という整理収納するポイントとかあるのでしょうか?

 

そこで、今回は3歳と1歳のお子さんがいる、整理収納コンサルタントの本多さおりさんに、子どもをお世話する部屋の整理収納についてアドバイスをいただきました。

■片付けるためにまとまった時間を必要としない部屋を作る

今回の相談は「片付ける時間がない」ということですが、これにはいくつかの原因が考えられると、本多さんは話しています。

  1. そもそも散らかった物をしまうスペースがない
  2. 物を片付けるのに手間がかかる収納になっている
  3. 本当に物を片付ける時間が作れない

1は収納が物であふれているため、目につくところに物を置かざるをえない状態ですね。部屋の収納を根本から見直す必要がありますが、この場合は部分的に整理をしても、問題は解決しないと本多さんは話しています。

例えば、文房具だけきちんと整理したスペースを作ったとしても、その整理の過程で出てきた工具や雑貨といった余計なものを、また配置するスペースを作る必要が出てきます。物の整理とは一か所で完結するものではなく、動線や使用頻度などいろいろな要素が連動しているので、結局ある程度の時間を取って部屋全体を整理収納する必要があるとのことでした。

一方、2は収納があるけれど、動線や収納方法に無理があるので、余計な時間がかかっている状態ですね。3は確かに時間が無いのでしょう。ただ、正確には「そう思い込んでいる部分もある」と本多さんは話しています。なぜなら散らかりにくい部屋、片付けやすい収納を一度作ってしまえば、仮に部屋が散らかったとしても、それを片付けるのに多くの時間は必要ないからです。

では、どうすればストレスなく片付けられる部屋になるか、いくつかのポイントを本多さんに伺いました。

■リビングの空きスペースは財産でしかない

部屋の整理収納をする場合に、まず取り組むべきは空きスペースを作ること。これは避けては通れません。特に子育てを始めた場合、すでに物が配置されていた部屋に、新たに子育てをする場所、子育てのためのグッズを置く場所を作らなければいけないのですから、モノを減らさずに、片付けやすい部屋をつくるのは難しいかもしれません。

なので、子育てをする場所を中心に、まずは空きスペースを確保しましょう。この時は物の使用頻度を考えるのがポイントだと、本多さんは話しています。

例えば、リビングであれば、ほとんど手に取ることがない本、聞くことが無いCD、使用頻度の少ない薬などが挙げられます。よく引き出しを一つ占有している家電などの説明書も、滅多に読むことはありませんよね。実のところこれらは「リビングにないと不便」というわけではないのです。

「こうしたアイテムは、そこが定位置だと思い込んでいるため、動かしたくないかもしれません。でも、子育てのときだけは、子どものためにスペースを空けてみてはいかがでしょうか。一時的に納戸にしまい、代わりにおむつや着替えの置き場などにすることで、子どものお世話をするたびに、いちいち物を取りに家中を移動する必要がなくなりますよ」

さらに、空きスペースを作るのにも、工夫すべきポイントが。それは、子どもをお世話する高さに合わせて、収納スペースを確保するということです。例えば、床で子どもをお世話するなら床上にオープン収納するスペースを、ベビーベッドでお世話するなら同じ高さの棚などに空きスペースを確保します。こうすれば、スタイや体温計などが必要になったとき、いちいち立ったり、しゃがんだりする必要がなくなります。

「前もって子どもをお世話するグッズの置き場を準備しておいても、いざ子どもが産まれてみたら、お世話する場所が思ったよりもズレていて、使い勝手が悪かったというケースもあります。このような場合に、前もって用意した置き場に合わせて動くのは、やはりストレスになるので見直すことが大切です。また、子どもが成長するにつれて、おむつがいらなくなり、服のサイズが変わるなどして、収納するものが次々と変化していきます。棚のサイズなどが状況に合わなくなることもあるので、可変性があるものなど、収納スペースにはある程度の柔軟性がほしいですね」

子どもをお世話する場所の近くに空きスペースがあれば、必要に応じて木箱などの収納を置くこともできます。「リビングの空きスペースは財産でしかない」、そう本多さんは話していました。

■子どもをお世話するグッズを、さらに使用頻度によって分類

子育てをする場所には、なるべく子育てに必要な物しか置かないようにする。そのうえで、さらに使用頻度に合わせて、物の配置を考えると、片付けやすい部屋になると本多さんは話しています。

子育てに必要な物のうち、使用頻度が高いものとしては、主に以下のようなものが考えられます。

  • 育児用品
  • 子どもの衣類
  • オモチャ
  • 子育てに関わる書類
  • 母子手帳、診察券、保険証
  • おでかけグッズ

このうち、育児用品や子どもの衣類は、なるべく子育てをする場所の近くに収納を用意するということに尽きますね。そこで意外と便利なのがカゴ収納。分類に使うだけでなく、必要な場所に持っていったり、棚に入れたりというように、状況に合わせて持ち運べるのが魅力だそうです。

また、書類に関しては冷蔵庫などに貼っている方もいるようですが、本多さんがオススメしていたのがバインダーやクリアファイルを利用すること。これを視認性の高い場所に吊るしておけば、ひと休憩するときなどに、ペラペラめくって確認できるようになります。

書類には鮮度があるので、なるべく検索性の高い状態にしておきたいところ。すでに終わった遠足のチラシなどは、すぐに見つけて捨てられるようにしておけば、何度も同じ書類を見直すこともなくなりますね。

物を減らすということは、それだけ散らかすものが少なくなるということです。収納スペースに余裕があれば、物をしまうのに頭を使う必要もありませんし、効率のよい動線も確保できます。一時的に整理された状態を目指すよりも、例えば子どもを1日両親に預けるなどして、部屋の整理収納に本格的に取り組んでみてはいかがでしょうか。
 

 

 

 

 

 

【Profile】
本多 さおり (ほんだ さおり)

整理収納コンサルタント。ひとりひとりに合った「片付けがラクで長続きする収納方法」の提案が人気。夫、長男(3歳)、次男(1歳)の4人暮らし。主な著書に『片付けたくなる部屋づくり』(ワニブックス)、『赤ちゃんと暮らす』『とことん収納』(共に大和書房)がある。
『暮らしは今日も実験です ―子どもと暮らす。母さんの工夫65― 』(大和書房)2019年2月21日発売。


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