学校に対して意見したいと思ったとき、その方法や言い方を間違えると「あの親はモンスターペアレント」と思われてしまうかもしれません。先生との関係も良好で、きちんと親として言うべきことは言える……できればそうありたいもの。自分の経験から、モンスターペアレントのレッテルを貼られないために気を付けたいことを書いてみたいと思います。

1.自分の考えだけを正当化しない

長男が小学6年生のとき、中学受験をするために毎日塾に通っている女の子のお母さんが「塾の宿題が多くて学校の宿題まで手が回らない。受験があるのだから、宿題を忘れても多めにみてほしい」と言い出しました。深夜まで勉強しているので、授業中に寝ていることも多く、それを先生が指摘したら逆切れされたそうです。

普通の感覚があれば、「おかしなことを言っている」ことに気付くはず。子供の受験の成功だけを考えていると、自分が普通ではないことも分からなくなってしまうのかもしれません。

例えば、「塾の宿題が多くて大変。うちの子には受験は荷が重いのかもしれない」というスタンスで学校の先生に相談したら、親に対する先生の印象も大きく違ってくるでしょう。両方の宿題をこなすには、本人ががんばるしかないという事実は変わりませんが、受験と学校生活を両立するためにはどうすればいいか、一緒に考えることはできたはずです。

2.当事者より外野が騒ぐと話が大きくなる

子供の学校生活では、いろいろなことが起きます。長男が小学5年生のとき、かなりやんちゃなクラスで、多くの男子生徒が毎日先生から叱られていました。掃除中ふざける、授業中しゃべってばかりいる、廊下を走り回っているなど、ありがちな光景ですが、毎日のことなので先生もほとほと疲れていたのでしょう。10人くらいの生徒を廊下に立たせて、叱り飛ばした上、お尻をたたいたということがありました。

叱られた子供やその親は「叱られるだけのことをしたのだから」と何も言っていないのに、周囲で見ていた子の親が騒ぎ出し、教頭先生や校長先生まで巻き込んでの大問題に。当時、私は入院中で、退院してきたら大騒動になっていてとても驚きました。もちろん暴力はダメです。ですが、当事者ではなく外野が騒ぐ様子を目の当たりにして、これがモンスターペアレントかと実感。結果、担任の先生が変わることになり、その先生は春の移動でほかの小学校へ転勤になりました。

3.ママ友には相談しない。そして冷静に判断する

仲のいいママ友とはいえ、先生へのクレームについて相談するのはNG。共感してくれることによって話が大きくなることもあれば、逆にママ友の間でモンスターペアレントのレッテルをはられてしまうかもしれません。

でも、子供のことになると親はどうしても盲目になりがち。「自分は間違っていない。親として当然のことを言っているだけ」というスタンスでは、冷静な話し合いはできません。参観日はもちろん、希望者だけの面談なども、予定が合う場合は参加しておくほうがいいでしょう。噂や子供の話だけで先生や学校を判断するのではなく、自分の目で見るのが一番です。

4.先生との関係は良好が一番

子供を学校に預けている限りは、先生とは良好な関係を築いておきたいもの。となりのクラスの先生のほうが良かったと思っても、子供の前で話すのは絶対にやめましょう。子供の前で、お父さんの悪口ばかり言っていると、子供もお父さんのことをバカにするようになるのと同じ。先生だって人間です。「いい先生やね、楽しい先生やね」という話を家でしていると、最初はあまり好きじゃないと思っていた先生のことも「そんな悪い先生じゃないかも」と思うようになるかもしれません。

はずれの先生がいるのも確か

男の子2人を育ててきて、いろいろな先生に出会いました。やんちゃな子供に根気よく関わってくれたことに感謝の気持ちしかない先生もいれば、あの学年は「はずれ」だったなと思う先生がいるのも確かです。

子供が習っていたサッカー教室のコーチは、ケンカをしている子供に対して頭ごなしに叱りつけるだけでした。「子供の話も聞いてやってほしい」と言ったところ、「そんなレベルで子育てしているから子供がわがままになる」と言われた経験があります。ケンカ相手のお母さんから「あれはうちの子も悪い。あのコーチは見たことだけで判断して、子供の話はまったく聞かない」と言ってもらって、救われた思いでした。

モンスターと呼ばれても

いじめについて担任の先生に相談しただけで、トラブルメーカーのように扱われて、モンスターペアレントのレッテルを貼られてしまったというママ友がいます。ニュースや報道を見れば、常識的な対応をしても分かってもらえないケースがあることも事実。モンスターペアレントと言われても、親が出て行かなければ問題が解決しないこともあります。そういった判断をするためにも、先生や学校のことを普段から知る努力をしたいものです。

(文・上野典子)

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