超高齢化が進む現代、熟年夫婦の介護離婚が増えています。親の介護は、とても身近な問題です。介護離婚の原因、また防ぐにはどうしたらよいのかを考えてみましょう。

介護離婚とは

介護離婚とは、一般的に義両親の介護により生じた不満やストレスを原因として離婚することをいいます。不満やストレスの多くは、夫の両親を介護する妻への夫の対応や言動などから招かれています。

また、もう少し見方を広げると、妻が実の両親を介護するためにたびたび帰省した、長期的な別居をしたなど、実の親の介護をきっかけとして離婚に至るケースも介護離婚となるようです。

介護離婚の原因

介護離婚のおもな原因には、次のものが挙げられます。

●もともと義両親と仲がよくなかった

自分の親であっても介護は大変なものですが、血のつながった家族としての情や育ててもらった恩などから、子は介護に向き合います。しかしそういったものがない義両親に対しては、正直抵抗があるという方も多いでしょう。それも普段から折り合いが悪かったのなら、なおさらです。

●夫が協力してくれない、感謝がない

親の介護が必要になるような世代の男性の中には、妻が自分の親の介護をすることを当たり前だと思っている方がまだまだ少なくないようです。しかし当然のように介護を押し付けられれば、妻の負担は増すばかりです。さらに介護をしていることに対し、感謝の言葉・態度が見られなければストレスも溜まっていく一方です。

●夫の兄弟姉妹の協力がない、感謝がない

夫の親は、当然に夫の兄弟姉妹の親でもあります。にもかかわらず、長男の嫁だから、同居している嫁だからと妻に介護を押し付け、協力がないケースも多いようです。さらに、自分の親を介護してもらっていることへの感謝の意がないばかりでなく、介護の仕方に文句をつけるようなことがあれば、妻のストレスは肥大してしまいます。

介護離婚を防ぐには

離婚は、トラブル・ストレスからの解放感や自由を得られるのと同時に、家族や財産の問題などさまざまなリスクを伴います。もちろんケースバイケースではありますが、離婚せずにすめばそれに越したことはないでしょう。

介護離婚を防ぐためには、まず夫婦でよく話すことが大切なのは言うまでもありません。昔に比べ働く妻が増えた現代、介護に対する考え方も変わりつつあります。よく話し合い、役割を分担したり、場合によっては施設への入居を検討したりすることも必要でしょう。また金銭的な負担が少ない、在宅での介護サービスを利用する方法もあります。

親の介護問題は、決して人ごとではありません。介護離婚を招かないためにも、ある程度の知識を持つとともに、介護について困ったときには、両親が住む地域包括支援センターや入院先の医療ソーシャルワーカーなどの専門家に相談することをおすすめします。

専門家:小泉 道子■専門家プロフィール:小泉 道子
離婚テラス(相談機関)」及び「 家族のためのADRセンター(法務省認証機関)」代表。家裁勤務経験をいかし、悩めるご夫婦の仲裁役として奮闘中です。


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