自由度が高い在宅ワークは、自営型テレワーク。納品や請求、確定申告まですべて自己責任で進める仕事です。また、ニーズが高まるとそれを利用する悪徳業者もいます。ワーママのみなさん、在宅ワークを安全に行うためにもデメリットを把握しておきましょう。

すべて自己責任!収入やスキルなどによる格差も

企業のオフィスでは、労働時間、賃金、空調設備などすべてが管理されています。では、在宅ワークはどうでしょうか。ほとんどの在宅ワーカーは「職場=自宅」になります。そのため、在宅ワークにふさわしい環境をすべて自分で整えなければいけません。

クレームやトラブルも、すべて自己対応

自営型テレワークを行う在宅ワーカーは、個人事業主です。請けた仕事は、最後まで責任を持って対応しなければいけません。普通のことと感じるかもしれませんが、たとえ、自分や家族が急病で仕事の時間が確保できなくなっても、代わってくれる人はいません。納期が守れなければクレームにつながる可能性が高いですし、納期や品質についてなど、トラブルやクレームは、自分で対応しなければなりません。

仕事が軌道にのるまでは、収入が不安定

在宅ワークを検討するときに、最も気になるのが報酬ではないでしょうか。在宅ワークでは時給や固定給というのはごくまれで、基本は出来高制です。また、同じ在宅ワークでも難易度や工数、スキルによって収入差が生まれます。特技や特殊なスキルを持っている場合を除き、はじめから高収入の仕事で採用される確率は低いと考えましょう。

採用率は、実績が伴う傾向もある

在宅ワークをスタートし、「やれそうだ」と思った案件に積極的に応募して、すぐに大きな仕事に採用となるケースはそう多くはないでしょう。発注者は安心して依頼できる人に発注したいので、在宅ワーカーの実績も見たうえで採用を検討します。実績がないと、採用の候補にあがりにくい、また、発注者から低い金額を提示されることがある、と認識しましょう。在宅ワークで多く仕事を請けていきたいと思ったら、はじめはとにかく積極的に、そして根気強く応募して実績を積んでいくことが重要なのです。

人気のある仕事ほどライバルが多い

企業など発注者の需要とスマホやタブレットの普及で、在宅ワークの求人はたくさんあります。人気の高い案件は、積極的に応募する在宅ワーカー(=ライバル)が多いもの。待っているだけでは仕事は来ませんし、採用は、交渉力やコミュニケーション力で差がつくこともあります。スキルとともに、積極的な営業活動を意識するとよいでしょう。

オンオフの切り替えをうまくしないと、自由時間が減る!?

在宅ワーカーは、始業時間と終業時間が自由です。そのため、「キリのよいところで終業」という意識がないと、朝から延々と仕事を続け、気づいたら夜……ということになりかねません。仕事とプライベートのけじめをつけて楽しく仕事をしていくためには、メリハリが大切です。そして、ワーママが在宅ワークをはじめるときに重要なのは、「仕事と家庭のバランス」です。

在宅ワーカーの、お悩み「あるある」

在宅ワークをはじめて間もない人が抱えがちな悩みには、次のようなものがあります。ほとんどは、1日の時間の使い方や家族にも仕事時間をしっかりと伝えることで、解消できます。

  • なかなか仕事が終わらない
  • オンオフの切り替えが難しい
  • 息抜きの場がない
  • 運動不足になる
  • 夫や子どもから「仕事をしている」と思われない
  • 孤独を強く感じる

ひとりでの作業がつらいと感じる場合は、在宅ワーカー同士で交流を持つとよいでしょう。同じ仕事をしている者同士の交流は楽しいですし、交流でさまざまな情報交換もできます。在宅ワーカー同士は、仕事を介して出会うこともありますし、在宅ワーカーの交流会という場で出会うこともあります。

タイムスケジュール立てて、仕事時間を意識する!

仕事と家庭とのバランスを保つために、タイムスケジュールを作成しましょう。全体の時間から家事や子どもにかかる時間を差し引くと、仕事に集中できる時間が見えてきます。ポイントは、突然の病気やケガなどアクシデントに備えて、余裕のあるスケジュールにすることです。  

■タイムスケジュール例
7時     家事、朝食
8時半    子どもを送り出す
9時 ~12時 在宅ワーク                    
12時     昼食・休憩
13時~16時 在宅ワーク
17時    子どものお迎え
18時~     家事

注意!急増する在宅ワークの悪徳業者

「在宅ワーク」をインターネットで検索すると「いつでも簡単に稼げる」「高収入」など、魅力的な文言が目につきます。しかし、こういったうたい文句には注意が必要です!

ケース1 高額な教材を購入させる

「資格に合格したら、仕事を紹介できます。教材を購入して合格してください」と業者に言われ、教材を購入し勉強したが、難しすぎて合格すらできない。

ケース2 紹介料や登録料を取る

「優先的に在宅ワークを紹介する代わりに紹介料がいる」と業者から指示され、クレジットカードで支払ったが仕事の紹介がない。

ケース3 パソコンなどの機材を購入させる

「在宅ワークをするために機材を購入してください」と業者に言われ、購入したものの、その後業者と連絡がつかない。

最近、このような悪徳業者が増えています。少しでも気になることがあれば、業者の情報を調べましょう。「住所」「電話番号」「担当者」などをインターネットで検索します。悪徳業者の場合、ホームページの情報が不十分であったり、会社自体が存在していなかったりする場合があります。もし騙されたと思ったときは、ひとりで悩まず消費者庁の「消費者ホットライン118番」に相談してみましょう。地方公共団体が設置している身近な消費生活センター、消費生活相談窓口に案内され、具体的なアドバイスをもらえます。

在宅ワーカーには、自分の強い意志と家族の理解が必要

在宅ワーカーとして仕事をする場合、仕事そのものだけではなく「営業」「納品」「請求」といった一連の作業にも時間も費やことをお伝えしました。また、在宅ワークである以上、仕事時間やスペースの確保など家庭に仕事を持ち込むことにもなります。
今回のデメリットを読んで在宅ワークをはじめることに躊躇した方は、まず「在宅ワークをはじめたい理由」「在宅ワークは、自分に合った働活き方なのか」という点について、自分の気持ちに向き合いましょう。そして、自分の行動や性格をよく知る家族にも相談して理解を得ることをおすすめします。家族の理解と応援は、物理的にもメンタル的にも、大きなプラスとなるのです。

文・ 一宮しのぶ/株式会社キャリア・マム


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