耳の病気の症状と特徴-乳幼児[耳の病気]対処法


  • 出典:株式会社法研「らくらく育児百科」
  • 総監修:細谷 亮太 聖路加国際病院特別顧問 小児総合医療センター長

 しきりに手を耳に持って行くようなしぐさをしたり、泣くことが続いて不きげんなときは、耳に何かの異常があるかもしれません。中耳炎のために、高熱が出るときもあります。周りの人の話しかけへの反応に乏しいようなら、耳が聞こえにくくなっていることがあります。

外耳炎

耳を引っ張ると痛がる

*症状

 外耳道が細菌に感染し、炎症を起こした状態です。耳アカを取るときに、耳かきで外耳道を傷つけたために起こることが多いようです。

 外耳が炎症で腫れてしまうので、耳を引っ張ったり、耳の穴を押したりするとひどく痛がります。これは中耳炎と違うところです。

赤ちゃん・乳幼児の耳の構造

 外耳 中耳 内耳 外耳道 鼓膜 耳管 蝸牛


*手当て&注意

 耳鼻咽喉科を受診して、抗菌薬(抗生物質)の入った軟膏などで治療してもらえば、1週間ほどでおさまります。炎症がある間は、プールに入れるのはやめておきましょう。

赤ちゃん・乳幼児の滲出(しんしゅつ)性中耳炎

中耳炎

のどからの細菌が原因

*症状

 かぜをひいたとき、鼻水や痰(たん)に含まれている細菌やウイルスが、中耳に入って炎症を起こし、ひどい場合は化膿します。

 赤ちゃんや幼児の耳は中耳炎を起こしやすい形をしているので、かぜをひいて医師にかかったときは、耳のようすも診てもらうと安心です。

 高い熱が出て炎症がひどくなると、中耳にたまった膿が鼓膜を破って出てきます。これが耳だれです。

 抗菌薬の処方で炎症がやわらいだり膿が出てしまうと痛みは少なくなりますが、中耳炎が治ったわけではありません。耳鼻咽喉科で「治りましたよ」という許可が出るまで、きちんと通院しましょう。

*手当て&注意

 途中で通院をやめたり、指示されたとおりに薬を飲まなかったりすると、慢性の中耳炎に移行することもあるので、気をつけましょう。

赤ちゃん・乳幼児のおたふくかぜ(流行性耳下腺炎)

滲出(しんしゅつ)性中耳炎

耳が聞こえにくくなることも

*症状

 鼓膜の内側の中耳という場所に滲出液がたまって、耳の聞こえが悪くなります。急性中耳炎が治っていないときなどに起こります。軽い難聴があっても、痛みがないためにママやパパが気づかず、発見が遅れることがあります。

 まわりの人の話しかけに、なかなか返事をしなかったり、テレビのボリュームが大きくなったりして初めて気がつくケースも多いようです。

*手当て

 この病気は、長期間の治療が必要です。あせらず気長にかまえて、完治させましょう。

おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)

難聴や髄膜炎になることも

*症状

 ムンプスウイルスによる感染症で、ほおや耳の下がぷっくり腫れて、病名のようになります。たまに、うつっても症状が現れない子どももいます。1回かかれば免疫ができて、二度とかかりません。

 人にうつしやすいのは、耳の下が腫れる2~3日前から、発症後10日間ほどです。

*手当て

 特別な治療薬はなく、ほおや耳の下に冷湿布をして安静にさせておきます。

 この病気から、無菌性髄膜炎、難聴、睾丸炎、卵巣炎などを起こすことがあります。おたふくかぜかなと思ったら、症状が強くなくても診察を受けましょう。予防接種による予防が大切です。

赤ちゃん・乳幼児の外耳炎


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