花粉症

つらい「花粉症」改善-漢方医学、西洋医学での対処法

水を巡らせて、鼻水、くしゃみを改善



  • 出典:株式会社法研「女子漢方」
  • 著者:矢久保 修嗣 日本大学医学部附属板橋病院 東洋医学科 科長
  •    木下 優子 日本大学医学部附属板橋病院 東洋医学科 外来医長
  •    上田 ゆき子 日本大学医学部附属板橋病院 東洋医学科 救急担当医長


漢方医学の考え方

症状

花粉症は、西洋医学の視点では、体の外部から侵入した異物に反応して、アレルギー症状を起こすと考えています。アレルギー症状は、鼻水、くしゃみなどですが、漢方では、これらの症状が起こる原因が、気、血、水のバランスの崩れだと考えています。

体が冷えすぎても、熱がこもりすぎても、バランスが崩れる原因になります。また、鼻水やくしゃみは、水がたまってしまう水毒(すい どく)の典型的な症状です。つらいくしゃみや鼻水は、水の巡りをよくすることでかなり緩和されます。

漢方処方

*水っぽい鼻水がある場合

くしゃみや鼻水が出て、体が冷えている場合には小青竜湯(しょうせいりゅうとう)を使うと、速効性が期待できます。一番、よく処方されている漢方薬で、花粉症の季節になるとドラッグストアの市販薬でもよく見かけます。

*手足の冷えや悪寒がある人の場合

冷えが強い場合や体力のない人、お年寄りには麻黄附子細辛湯(ま おう ぶ し さい しん とう)を使います。発熱を伴う風邪にも効果があります。

*ズルズルとした鼻水が出て、鼻が詰まる場合

鼻水がサラサラではなくズルズルとしたタイプは、熱がこもっている可能性があります。この場合、熱を冷ます効果のある葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)が有効です。日本でつくられた処方で、鼻づまり、蓄膿症、慢性鼻炎に用いられています。

*眼のかゆみ、顔や眼の下にむくみがある場合

アレルギーによる炎症、血管が刺激されて、むくみが生じている可能性があります。この場合、炎症による熱を発散させる漢方薬、越脾加朮湯(えっ ぴ か じゅつ とう)を併用して、かゆみを抑えます。

 花粉症用のマスクやメガネなどを使い、外出するときは花粉がつきにくいツルツルした素材の上着を着て、家に入る前に花粉を払い落としましょう。



西洋医学の考え方

症状

スギ花粉症の人にとっては、春の訪れは憂鬱なものです。くしゃみ、鼻水、目のかゆみなどに悩まされて、集中力も低下し、つらい時期を送ることになります。花粉症の原因は、免疫機能の過剰反応によって、花粉を外敵とみなして体外に追い出そうとするアレルギー反応です。

対処法

花粉症のアレルギー反応を抑えるためには、抗アレルギー薬や抗ヒスタミン剤を使います。効き始めるのに少し時間がかかるので、医師の指示に従って、症状が出る前から薬を服用するのがポイントです。

眠気などの副作用が出ることもありますので、気になる場合は、医師に相談してください。

このほか、アレルギー症状を起こす原因となっている花粉を少量ずつ注射などで注入することで、体を少しずつ慣れさせていき、アレルギー反応を起こりにくくする減感作療法(げんかんさりょうほう)も行われています。


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